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【書評】一汁一菜でよいという提案|ハレとケを整えて、日常を豊かにする生き方

「毎日の料理に疲れている」

「家族に何を作ればいいか悩む」

「献立を考えることがストレス」

──こう感じたことはありませんか?

私自身も、仕事や家庭に追われる中で

「ちゃんとした食事を作らなければ」

と自分を縛り、料理が重荷になることがありました。

そんなとき出会ったのが、料理研究家・土井善晴さんの

『一汁一菜でよいという提案』

です。

この本は、シンプルでありながら深い問いを投げかけてくれます。

「ご飯と味噌汁があれば、それで十分。むしろそれこそが人を幸せにする」

この一冊を通じて気づいたのは、料理のテクニックや品数の多さではなく、

「日常のご飯に安心感を見出すこと」

「喜びを分かち合うこと」

こそが暮らしを豊かにするという事実でした。

この記事では、本書から得た学びを整理し、

  • 日本古来の「ハレ」と「ケ」の考え方
  • 作る人と食べる人が喜びを循環させる「与贈循環」
  • そして、これを私たちの日常にどう活かせるか

を紹介していきます。

料理に悩む人、暮らしを整えたい人にとってヒントになる内容です。

『一汁一菜でよいという提案』の概要

『一汁一菜でよいという提案』は、2016年に出版され、ベストセラーとなった土井善晴氏の著作です。

タイトルにある「一汁一菜」とは、ご飯と具沢山の味噌汁、そして漬物があれば十分という最もシンプルな和食の形を指します。

一見すると「質素」や「手抜き」と思えるかもしれません。

けれど土井氏は、この「型」こそが日本人の心と体を支えてきたと説きます。

特別な日に豪華な料理を並べるのではなく、毎日の普通のご飯=“ケ”の日の食卓を大切にすること

それが結果的に、暮らしを整え、心に余裕をもたらしてくれるのです。

本書は単なるレシピ本ではなく、料理を通して「どう生きるか」を考える哲学的な一冊でもあります。

調理法や食材よりもむしろ、暮らしのあり方、他者との関わり、日常へのまなざしを語る内容が多く、「読み物」としての魅力が強いのも特徴です。

学び① ハレの食事とケの食事

本書の大きな柱のひとつが、日本古来の概念である 「ハレ」と「ケ」 の視点です。

「ハレ」とは、祝い事や年中行事、祭りなどの“特別な日”。

一方で「ケ」とは、日々の生活、つまり“普通の日”を指します。

私たちは「ハレ」の方には自然と意識を向けます。

誕生日や正月、記念日など、特別な日はごちそうを並べ、普段より豪華な食卓を用意する。これはとても大切な文化であり、暮らしに彩りを与えるものです。

しかし、土井さんが強調するのは、むしろ「ケ」の日常の尊さです。

毎日繰り返される食事、目立たないけれど確かに存在する日々の暮らし。その「普通の日」にこそ、本当の豊かさが宿るのだと語ります。

例えば、「贅」と「慎ましさ」のバランス。

華やかな食卓は一時の喜びを与えてくれますが、それが日常になると疲れや義務感に変わってしまう。

逆に「慎ましさ」を意識することで、普段の味噌汁や漬物に深い安心感や満足を見出すことができる。

ここに「ケ」の真価があります。

私はこの部分を読みながら、自分自身の生活を振り返りました。

「今日は特別なことをしなかったな」

「何もない普通の一日だった」

と思うことがありますが、それは決して“空白”ではなく、“ケ”の豊かさを積み重ねた一日なのだと気づきました。

むしろ、その積み重ねがあるからこそ、ときどき訪れる“ハレ”の特別さが際立つのだ、と。

そして、この「ハレとケ」の考え方は料理だけでなく、仕事や人間関係にも通じると感じます。

特別な成果やイベントばかりを追いかけるのではなく、日常の小さな行動や習慣を大切にすること。

例えば、同僚や家族との「おはよう」「ありがとう」といったやりとりも、平凡に見えて実は暮らしを支える基盤となっている。

つまり、

「ケの日を愛おしむことが、人生を整える最も確かな方法」

である。

これが本書から得た最初の大きな学びでした。

学び②「与贈循環」=ストーリー深化

本書でもう一つ大切に語られているのが、「作る人と食べる人の喜びが循環する」という考え方です。

土井さんは「料理とは与える行為」であり、同時に「受け取る側の態度が、その行為を完成させる」と説きます。

ここで登場するのが、私が特に印象に残ったキーワード 

「与贈循環」

「与える喜び」と「受け取る喜び」が交互に巡り合い、互いの幸福感を高めていくサイクルです。

例えば、家庭での食卓を思い浮かべてみましょう。

料理を作る人は「おいしいと言ってもらいたい」という気持ちで手を動かします。

そして食べる人が「ありがとう」「おいしい」と笑顔で受け取ることで、作る人も「また作ろう」という気持ちを得る。

これが循環の始まりです。

逆に、もし食べる人が無関心だったり、感謝を示さなかったりすると、循環は途切れてしまいます。

すると「作っても報われない」と感じてしまい、料理が負担や義務に変わってしまう。誰もが経験のある場面ではないでしょうか。

私自身の気づきとして大きかったのは、「喜びを素直に受け取ることも、贈り物になる」という発見です。

今までは「何かを与える人が立派」というイメージを持っていましたが、本書を通じて「受け取る側の姿勢」も同じくらい大切だとわかりました。

感謝や喜びを隠さずに表現することが、実は相手にとってのご褒美であり、新しいエネルギーを与えるのです。

この考えは家庭に限らず、職場や友人関係など、あらゆる人間関係に応用できると思います。

例えば、同僚が仕事をサポートしてくれたとき、当たり前と思わず「助かったよ、ありがとう」と伝える。

あるいは、誰かが差し入れをくれたとき、「気遣いが嬉しい」「元気が出た」と素直に表現する。

こうした小さなやりとりが積み重なることで、信頼関係やチームの雰囲気がどんどん良くなっていく。

つまり、「与える喜び」だけでなく「受け取る喜び」を意識することが、幸福度を高める根本的な仕組みだと言えます。

料理を媒介にしたこのメッセージは、現代の人間関係の希薄さを補うヒントにもなるのではないでしょうか。

自分の生活への応用

ここまで「ハレとケ」「与贈循環」という2つの学びを整理しました。

では、それを私たちが日常にどう取り入れられるのか──ここが一番大事なポイントです。

① 「ケ=普通の日」を大切にする

まず意識したいのは、「特別ではない日」に価値を置くことです。

仕事が忙しい日、なんとなく過ぎてしまう休日、特にイベントのない一週間。

そうした「ケ」の日こそ、慎ましさと感謝を持って暮らす練習の場だと考えることができます。

例えば、夕食を一汁一菜にしてみる。

ご飯と味噌汁、それに漬物があれば十分。

そこに「今日も普通に食事できること」への感謝を添えるだけで、日常が特別なものに変わります。

これは決して「料理を簡略化せよ」という話ではなく、「型」を持つことで心を落ち着けるという提案なのです。

② 喜びを素直に伝える

次に取り入れたいのは、「与贈循環」を生活に実装することです。

料理を作る人に「おいしい」「ありがとう」と伝えること。

逆に、自分が作った料理や用意したものに対して「喜んでくれて嬉しい」と素直に表現すること。

この小さなやりとりが習慣化されると、不思議なくらい人間関係の空気がやわらぎます。

私自身、家族と食卓を囲むときに「今日の味噌汁、具がいっぱいで美味しいね」と言うようになったのですが、それだけで会話のトーンが変わり、食卓が和やかになることを実感しました。

③ 読者へのオファー

ここで一つ提案です。

今日から「受け取る喜び」を素直に表現する習慣を始めてみませんか?

例えば、同僚にコーヒーを入れてもらったら「ありがとう、嬉しい」と言う。

家族がご飯を用意してくれたら「助かった」「おいしいね」と返す。

ほんの数秒の言葉ですが、それが相手にとって大きな力になります。

「与えること」だけではなく「受け取ること」も大切にする。

この姿勢を持つことで、家庭でも職場でも、幸福度が一段上がるのをきっと感じられるはずです。

まとめ

ここまで紹介してきた『一汁一菜でよいという提案』のメッセージを、改めて整理してみましょう。

  • 「ハレとケ」 → 特別な日(ハレ)ばかりを追い求めるのではなく、普通の日(ケ)の積み重ねにこそ豊かさが宿る。
  • 「与贈循環」 → 料理を作る人と食べる人の間に喜びのサイクルを生み出す。与える側だけでなく、受け取る側の「ありがとう」「おいしい」も立派な贈り物になる。

そして、この2つの考え方を結びつけると、浮かび上がるのは 「暮らしの型を整え、日常を愛おしむ姿勢」 です。

豪華な料理を用意する必要はありません。

栄養を計算して複雑な献立を組み立てる必要もありません。

ご飯と具沢山の味噌汁、そして漬物。それで十分に体も心も満たされるのです。

この本が教えてくれたベネフィットは、単なる「料理の簡略化」ではありません。

むしろ逆で、「日常をシンプルに整えることで、心に余白を生み出し、人生全体を豊かにする」 という大きな効用でした。

私自身、読み終えてから「今日はケの日をどう大切にできるか?」と考えるようになりました。

そして、家族や周囲の人がしてくれたことを素直に喜び、感謝を言葉にするよう心がけています。

すると不思議なことに、自分自身も満たされ、相手も笑顔になる。まさに与贈の循環が実感できるようになったのです。

『一汁一菜でよいという提案』は、料理本という枠を超え、「生き方の本」 として私たちに大切な視点を与えてくれる一冊だと断言できます。

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おわりに

この記事を通じて見えてきたのは、「シンプルであることが、実は最も豊かである」 という真理でした。

特別なごちそうや派手な出来事だけに価値を置くのではなく、毎日の「ケの日」の食卓を整えること。

そして、与える人・受け取る人が互いに喜びを循環させること。

この2つを心に留めるだけで、料理も、人間関係も、そして暮らしそのものも大きく変わっていきます。

今日の“ケの日”に、どんな小さな喜びを見つけますか?

  • 夕食に味噌汁を一椀添えるだけでもいい。
  • 誰かの気遣いに「ありがとう」と言葉を返すだけでもいい。
  • 普通の日の積み重ねにこそ、人生の安心感が宿ります。

ぜひ一度、『一汁一菜でよいという提案』を手に取ってみてください。

きっと、あなたの日常が静かに、しかし確実に変わり始めるはずです。

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料理や暮らしをシンプルに整えたい方、仕事や家庭で疲れを感じている方に向けて、これからも実用的な本を紹介していきます。

「一汁一菜」から始める、あなたの新しい暮らし。

ぜひ一緒に実践してみませんか?

ありがとうございました!

また次回!

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