- 「自分の頑張りを会社の人に認めてもらいたい」
- 「SNSで『いいね』をたくさんもらいたい」
- 「友人に『すごい!』と思われたい」
こんなふうに他人に認めてもらいたいと思うことないでしょうか?
これを「承認欲求」と言います。
この「承認欲求」って他人から認められる為に頑張るので一見良さそうに見えますが、この「認められたい」という願望が強まっていくと「認められない」ことにストレスや怒りを覚えたり。
「もっともっと認められたい」と刺激を求めて「SNSで過度の発言」などエスカレートしていきます。
今回はこの「承認欲求」が強まるとどうなるのか、どうやってその「承認欲求」を越えるのかについてお話していきます。
【2019.11.13:記事初投稿】
【2021.2.27:タイトル修正、本文加筆修正、リンク追加】
【2023.1.29:タイトル修正、本文加筆修正、リンク追加】
もくじ
「承認欲求」とは
「承認欲求」とは他人に認められたいという欲求です。
- 自分のことを見てもらいたい
- 自分の考えを理解してもらいたい
- 大切に扱われたい
と感じる欲求のことです。
この承認欲求が満たされると、自分の存在価値に自身をもつことができます。
「承認欲求」は誰でももっている
承認欲求は子どもから大人まで誰でももっている欲求です。
子どもは「見てみて!」と親や家族に自分の得意なことを見せようとします。
社会に出ると、同僚や上司に認められたいと感じます。
そのため子どもは練習するし、大人は仕事を頑張ります。
しかし、この承認欲求は始めはモチベーションの向上に繋がりますが、求めすぎると際限がありません。
例えば、以前自分語りをする先輩の記事を書きました。
上記での記事では一方的に自分の事を語りたがる迷惑な先輩についてですが、「自分の事を気にしてほしい」「もっと心配してほしい」という一種の認められたい承認欲求があったと思います。
このように承認欲求が強くなると、他者の思いに関係なくなり自分の欲求を満たすために動いてしまうようになります。
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「承認欲求」の行き着く先「千と千尋の神隠し」
承認欲求が強くなると色々な問題が出てきますがその承認欲求を考える上でわかりやすい映画があります。
今回はあの超有名なスタジオジブリ作品「千と千尋の神隠し」を通して承認欲求を解説していきます。
千と千尋と神隠し
10歳の女の子、千尋は、無愛想でちょっとだるそうな、典型的な現代っ子。 両親とともに車で引っ越し先の家へと向かう途中に、いつの間にか迷い込んだ「不思議の町」。町の屋台にあった料理を勝手に食べた両親は、豚に姿をかえられてしまう。ひとりぼっちになってしまった千尋は、「千尋」という名を奪われ「千」と呼ばれながら、生き残るためにその町を支配する強欲な魔女・湯婆婆の下で働き始める。湯屋とは、この日本に棲むいろんな神様やお化けが疲れと傷を癒しに通うお風呂屋さんのこと。そこで、千尋は怪しい神様やお化けに交じって生まれて初めて懸命に働く。ハクや河の神などと出会い、様々な経験とふれあいを重ねるうちに、千尋は徐々に成長していく。何重にも守られて育つ現代の子どもたちが、突然ひとりぼっちになったら?はたして千尋は元の世界に帰れるのか…?
引用:千と千尋の神隠し(Amazon)
主人公の千尋は迷い込んだ町で両親を豚に変えれてしまいなんとか生きるために町の中心の風呂屋で働きます。
働き始めたすぐにカオナシという背が高く黒い服で全身をまとい、白いお面をつけた登場人物です。
カオナシ=承認欲求
ここで重要なカオナシは千尋が風呂屋で働き始めたすぐに現れます。
つまり、千尋は生きるために働き始め、なんとか他人に認められないと生きていけない状況でカオナシが現れたのです。
つまりカオナシは千尋の承認欲求が具現化したとも考えられます。
カオナシの変わりよう
千尋が湯屋で働き始めたことをきっかけに現れたカオナシですが、そのときに千尋に優しくされたことで承認欲求を強く求め、砂金を出したり千尋が喜びそうな物を出しますが、千尋は興味を示しません。
そして全く千尋の気が引けないことが悔しく周りの従業員を吸収し肥大化していきます。
承認欲求が肥大化してしまったのです。
承認欲求を求め、求め、求め。
求めすぎるあまり暴走して歯止めが効かなくなってしまうのです。
例えばインスタ、ユーチューブでもいいねを貰いたい、再生数を稼ぎたいという欲求で身を滅ぼしてしまうニュースを見たことあると思います。
承認欲求はモチベーションに繋がるならばいいのですが、承認欲求が強まるとかなり危険というのがわかると思います。
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どのようにして「承認欲求」を越えるのか
承認欲求が極まると暴走してしまいますが、そんな承認欲求を越えるためにはどのようにしたらいいのでしょうか。
承認欲求が求める強さと比例して肥大化したカオナシですが、千尋がと相対したときに千尋が持っていた「苦団子」をカオナシの口に投げ込みます。
すると、カオナシは苦しみだし、吸収していた従業員を吐き出しながら千尋を追いかけます。
全て吐き出し終わったカオナシは落ち着きを取り戻し千尋の跡をついていきます。
物語のキーパーソン「苦団子」
ここでとても重要なのは千尋がカオナシの口に投げ入れた「苦団子」です。
腐れ神と呼ばれる悪臭を放つ泥のような神様がやって来た際に担当した千尋が腐れ神の苦しみにいち早く気づき、悪臭の元であるゴミを取り除いたことで浄化され、そのお礼として「苦団子」を頂きました。
この「苦団子」ですが、浄化の作用を持っています。
千尋は腐れ神の担当に付くまで、湯屋の生活になれる、認められるという自分の為だけに生きていました。
しかし、この腐れ神の件では腐れ神の苦しんでいることを考えて取り除こうとしました。
承認欲求(自己中心的)から他者の為にという意識になります。
「苦団子」の浄化の力は「他者の為に考える」というメッセージなのです。
承認欲求から開放は「他者の為に」
「他者の為に」というと、語弊がありそうですが、
- 困っていることを聞く
- 困っていることの解決策を考える
- 困っていることを解決するために行動する
自分ではなく他者のために行動をしたときに承認欲求から開放されます。
自分本位の行動は他者から理解を得られず孤立していく。
ブログでも自分の利益のための記事は利益には繋がりづらい。
まず近くの一人を助けるためにまず記事を書くこと、何か商売をしていたらまず1番のお客さんの困っていることを解決するにはどうしたらいいか考えること、誰かの悩みだったらその悩みを解決方法を探すこと。
誰か一人の為に行動することがとても重要になってきます。
最後にカオナシは自分の役割に気づく
苦団子によって承認欲求から開放されたカオナシですが、最後は銭婆婆人里離れた家の手伝いをすることで千尋と別れます。
カオナシは始めて自分の為にではなく他人の為に働き始めました。
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おわりに
ジブリ「千と千尋の神隠し」は一見子ども向けのアニメ映画ですが、とてもメッセージ性があって深く観ていくと勉強になることばかりです。
いつも観ているあの映画も少し視点をずらしてみると新たな発見があるかもしれません。
ではまた次回。
ありがとうございました!
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