「漢字の書き順がー」って指摘するけど、書き順には決まりがないって知ってた?

たまに漢字の書き順について、すごく気にする人がいます。

今まで学んできたであろう筆順の知識を活かして、他の人の書き順が違うものなら指摘する。

「コレが正しい書き順だ!!」

いや、良いですけどね。

教えてくれるならば、聞いちゃいないけど聞いてるふりもします。

ただ、書き順が違うことを良いことに、「常識がない」「いい歳のくせに」のような上から目線はいただけない。

そもそも漢字の書き順は決まりはありません。

私は声を大にしてそのおじさんに言いたい。

実は漢字の書き順に決まりがないと言うことを。

【2018.11.10:記事初投稿】
【2020.1.20:タイトル修正、本文加筆修正、リンク追加】
【2021.8.8:タイトル修正、本文加筆修正、リンク追加】

「漢字の書き順が違う」おじさんに指摘を受ける

先日、十数人の前で少しばかり話す機会がありまして、ホワイトボードを使って話させてもらいました。

私が話している最中、部屋の後ろに座っているおじさんが「書き順が・・・」とボソッと話している声が聞こえました。

私の話は数分で滞りなく終わったんですが、その後、そのおじさん直々に漢字の書き順についてお指摘をいただきました。

その方は漢字の書き順に自信があるのか、わざわざ気になったであろう漢字をホワイトボードに書いてくれる。

それを私は、初めて会ったおじさんの親切にイライラっとしながらも波風立たせることなく「うんうん」と聞きます。

最後には「教えていただき、ありがとうございます!」と目上の人を立てる配慮ぶり。

漢字の筆順についてご指導いただいた後、どうにも腑に落ちず筆順について調べてみました。

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実は漢字の書き順に決まりはないんです!

漢字の筆順についてを調べてみると「筆順指導の手引き」という冊子に出会いました。

「筆順指導の手引き」とは

旧文部省から「筆順指導の手引き」(昭和33年3月31日初版)というものが、発行されました。

手引きによると、もともと漢字の書き順に決まりはなく、学校で書写を指導する際、教えやすいように指針がほしいという声があがり、それに応えるものとしてこの『手引き』が作られました。

この「筆順指導の手びき」は学校で指導する時に先生によって書き順の指導が変わり、子どもたちが混乱してしまわないよう書き順をできるだけ統一する目的をもって作成されました。

その『手引き』「1.本書のねらい」にはこのような一節が書かれています。

本書に示される筆順は、学習指導上に混乱を来さないようにとの定めらたものであって、そのことは、ここに取り上げなかった筆順についても、これを誤りとするものでもなく、また否定しようとするものでもない。

引用:「筆順指導の手引き」「1本書のねらい」より

つまり、漢字の書き順には明確な決まりはなく、先生が子ども達を指導する上でやりやすくなるように作られたサポートアイテムなわけですね。

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書き順の指摘は間違っている

旧文部省が言うように筆順に決まりがないのならば今回おじさんに指摘された書き順の指摘は、おじさんが過去の学校の指導にあぐらをかいて言われるがままに覚え、さも「私の答えが全面的に正しい」と自分の考えを押し付ける自己中心的な考えであると言えます。

書き順の歴史を知っていたらこのような指摘は出来ないはずです。

仮に指摘するのならば、

「私が今まで日本の小学校で指導されてきた漢字の書き順が、あなたの書いている漢字の筆順と違うのだけど・・・」

と言わなければいけないわけです。

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相手に伝わるように書けたら、筆順の決まりなんて関係ない

文字というのが、「書き残す、相手に伝えるもの」ならば書き順なんてあまり意味のないもののように思います。

どんな筆順でも相手に伝わるように書けたらいいんですよ。

先日、下記の記事でも「ドアのノック数によるマナー」についても物申しましたが、自分が先生から教わったことが正しいとは決してないんです。

自分の考えの押しつけっていうのはされた相手はいい思いをしないものです。

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おわりに

今回、筆順に対してとても批判的な意見を述べましたが、「きれいに書くために書き順が必要」ではあるとは思います。

今回の指摘の件が、「きれいに書くために書き順が必要。自分も書き順を意識するようになってきれいに書けるようになった。だから書き順は大切だよ」ならいいんですよ。

自分の経験談で話してもらうと、説得力わきますし。

でも「とにかく書き順が違うのは悪」という単純な指摘をされると、こちらもイラッとします。

書き順の歴史を知って、その上で「きれいに書くため」必要ならば書き順を活用していったら良いのかと思う今日このごろです。

ではまた次回!

ありがとうございました!

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