「信用」と「信頼」の違いってわかりますか?
急に質問されると中々答えることが難しいと思います。
「信用」と「信頼」の違いがわかると、何か商売するにしても、人間関係にしても向き合い方が変わります。
今回はその「信用」と「信頼」の違いを解説していきたいと思います。
【2020.3.21:記事初投稿】
【2021.3.21:タイトル修正、本文加筆修正、リンク追加】
もくじ
「信用」と「信頼」の違いを辞書で確認
まずは辞書で書いてある「信用」と「信頼」についてです。
辞書の「信用」とは
確かなものと信じて受け入れること。
「相手の言葉を信用する」
引用:goo辞書「信用」
です。
なんだよくわかりませんね。
辞書の「信頼」とは
信じて頼りにすること。
頼りになると信じること。
また、その気持ち。
「信頼できる人物」「両親の信頼にこたえる」「医学を信頼する」
引用:goo辞書「信頼」
こちらもなんだかわかりません。
私が考える「信用」と「信頼」について説明していきます。
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私が思う「信用」と「信頼」の違い
私が考える「信用」と「信頼」については過去の蓄積と未来にあります。
「信用」は過去の蓄積
「信用」というのは、これまで積み上げてきた実績や成果物を作成して、その出来栄えに対しての評価のことをいいます。
そのため「信用」するためには、実績や成果物の積み重ねがとても大切なのです。
この実績や成果物といった、過去の業績に対して「信用」するのです。
誰からかお金を借りる場合、借金を踏み倒したり、日々の挙動がおかしかったりする人には信用がないので貸せません。
人柄が良くて、きちんとしている人にはお金を貸しやすいはずです。(きちんとしている人がお金を借りるかと言うとですが・・)
未来を「信頼」する
「信用」が過去の積み重ねに対するものだとしたら、「信頼」はその逆です。
相手の未来を「信頼」するのです。
「この人なら仕事を任せても大丈夫だろう」
「この会社なら投資しても大丈夫だろう」
「この人になら自分の悩みを打ち明けても大丈夫だろう」
その人、会社の未来を信じ頼ることを「信頼」と言います。
「信頼」は「信用」の先にある
もちろん過去の実績や成果がなくても、信頼を得る方法はあります。
しかし本当の意味での「信頼」は「信用」の先にあります。
まずは、「信用」されるような実績を得て、その積み重ねをもって「信頼」を勝ち取れるようになります。
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「信用」され「信頼」される働き方とは
過去の実績を「信用」され、未来を「信頼」される生き方とはどんな働き方でしょう。
「金剛組」という企業をご存知でしょうか。
世界一古くから経営してる日本の建設会社です。
「金剛組」とは
株式会社金剛組は、西暦578年に創業されました。
578年と言うというと、時代は飛鳥時代です。
京都に何もない時代です。
聖徳太子の命により大阪の四天王寺を建立した企業です。
そんな金剛組には家訓があります。
「金剛組」の家訓
江戸時代中期に金剛組が残した家訓に「信用」と「信頼」される働き方について大切なことが書かれています。
『儒・仏・神・三教の考えをよく考えよ』
- 曲尺を職学の稽古と一緒にあらゆるものがそなわる五行の定神と神社仏閣から民家に至るまで 儒仏神三教の考えをよく考えわきまえなさい。これが職家第一の誇りである。
- 主人の好みに従え
- 修行に励め
- 出すぎたことをするな
- 大酒は慎め
- 身分に過ぎたことはするな
- 人を敬い、言葉に気をつけよ
- 憐みの心をかけろ
- 争ってはならない
- 人を軽んじ威張ってはならない
- 誰とでも丁寧に接しなさい
- 差別をせず丁寧に対応せよ
- 私心なく正直に対応せよ
- 入札は正直な見積もりを提出せよ
- 家名を大切に相続せよ
- 先祖の命日は怠るな
金剛組の家訓には経営手法には一切触れられていません。
あくまで自分を律する事と他者を想う大切さを家訓にしているのです。
こんな風に生きて経営していったら「信用」と「信頼」されるのが必然だと思いませんか?
だから1400年という世界一の期間続けることができ、現在も残っている。
存続の危機になったとしても周りから助けてもらえるのです。
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「信用」と「信頼」される生き方
相手のことを思いやり、丁寧に生きる。
私達が小さい頃から教えられていることです。
「ご飯粒は残さない」
「人の嫌がることはしない」
「困っている人を見たら手を手を伸ばす」
そういった老舗の家訓にあるようなことが、思い返すとおじいちゃんおばあちゃんに言われてることだったり、両親から学んでいることだったり、もしかしたら今まさに自分のわが子に伝えているかもしれません。
そうやって私達は知らず知らずのうちに「信用」と「信頼」を得れるような生き方や働き方を学び伝えているのです。
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おわりに
昔からある、教えられている言葉や学びは記憶にないような気がしますが、しっかりと私達の記憶に刻まれています。
たまに思い出すと口うるさく言われた苦い記憶かもしれませんが、それは1400年前から、いやもっと前から脈々と受け継がれている家訓なのかもしれません。
ではまた次回!
ありがとうございました!!
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